優柔不断、と言われる人がいる。
決められない。
迷ってばかりいる。
はっきりしない。
たしかに、そう見えることはある。
早く決める人のほうが、
強くて、頼もしくて、
少しだけ正しそうに見える。
だからだろうか。
優柔不断は、どこかで「弱さ」と結びつけられる。
でも、本当にそうだろう。
二択で立ち止まる人と、
即断する人。
どちらが未熟で、どちらが優れていると、
誰が決めたのだろう。
迷いは、能力の欠如なのか。
それとも――
まだ言語化されていない基準が、
静かに揺れているだけなのか。
選択肢が多いから迷う、とよく言われる。
情報が増えすぎた時代だからだ、とも。
たしかに、それは自然な説明だ。
けれど、選択肢が少なくても人は迷う。
二択でも、三秒では決められないことがある。
もし原因が“量”だけなら、
もっと単純なはずだ。
迷いは、情報の問題ではなく、
「基準の揺れ」なのかもしれない。
何を優先するのか。
どこまでを守るのか。
それが曖昧なとき、人は立ち止まる。
……とはいえ、
レジ前で急に優柔不断になるのは、また別の話だ。
迷いは未熟さではない。
基準を更新しようとしている途中なのかもしれない。
── ここから先は、少しだけ深くなります。 ──
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